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同志社大学アメリカ研究所 部門研究


研究所では、常時、5〜9部門にわたり、研究所の特色を生かした活発な研究活動が行われています。これらの研究成果は、研究所が発行する定期刊行誌『同志社アメリカ研究』と『同志社アメリカ研究別冊』などで発表されるほか、単行本、シンポジウムやセミナーなどでも共有されています。
部門研究

同志社大学アメリカ研究所部門研究(2018〜2020年度)

部門研究1

研究テーマ日米世論における同盟のジレンマの検証
代表者飯田 健(法学部)
概要本研究の目的はインターネット上での無作為サーベイ実験を日本とアメリカで実施することによって、有権者レベルでの同盟支持のメカニズムを明らかにすることにある。同盟政治を分析する理論的枠組みである同盟のジレンマは、これまで主として安全保障政策における政治エリートの意思決定を分析する際に応用されてきた一方で、一般の人々の同盟に対する態度を説明する際にはほとんど用いられてこなかった。さらに一般の人々に応用されるにせよ国際政治研究者による質的な分析であったため、本来世論研究がもつべき水準で十分にその因果メカニズムの解明が進んでいるとは言えなかった。こうした既存の研究の問題点を克服すべく本研究は、従来の量的な世論研究と質的な国際政治研究との断絶を乗り越え、研究蓄積が無い分野に量的・実験的アプローチを新たに導入することによって、同盟政治研究における大きな飛躍を企図する。また従来の学術研究の枠を越え、近年安全保障上、日米同盟の重要性が増す日本にとって大きな懸念である対外関与に消極的なアメリカの世論に対する日本のソフトパワー戦略について科学的エビデンスにもとづく政策提言に挑戦する。

部門研究2

研究テーマアメリカ社会における連邦最高裁判所の役割についての研究
代表者太田 裕之(法学部)
概要本研究は、同志社大学アメリカ研究所の共同研究である、部門研究第2の一環として行われる。この部門研究は、研究代表・研究分担者を含め12名の同志社大学関係者と、同志社大学学外の10数名の連携研究者により行われる。アメリカ合衆国連邦最高裁判所の主要な判決を、法的側面からのみならず、その歴史的・社会的・経済的・政治的側面から分析・検討することで、その時々の時代において、最高裁判所の判決がどのような意義を持ったのかを明らかにするとともに、その時代において最高裁判所が判決を通じてどのような役割を果たしたのかを解明しようとする。各時代の最高裁判所の判決(そして最高裁判所それ自体)が、各時代のアメリカ社会において果たした役割を検討することで、最高裁判所が、アメリカ社会において果たしてきた役割の変化を明らかにしようとするものである。

部門研究3

研究テーマアメリカのパブリック・ディプロマシーにおける非政府アクターの役割
代表者張 雪斌(法学部)
概要本研究の目的は、近年ソフト・パワーをめぐって競争関係にある日本と中国のパブリック・ディプロマシー(広報・文化外交とも訳される。以下PDと記す。)に着目し、両国のPDの戦略や取り組みについて分析し、理論化することである。
そこでは、日中両国が最も重視し、手本にもしているアメリカにおいて展開されてきたPDの概念や規範、実施方法に関する議論が、日中両国のPDにどのような影響を与えてきたのかを明らかにする。そして従来相互理解の促進が期待されてきたPDが両国のソフト・パワーをめぐる競争にいかなる影響を与えているかを解明する。具体的には、資料分析だけでなく、両国間のPDに携わる現場関係者や有識者、そして彼らのカウンター・パートあるアメリカの関係者や有識者に対する聞き取り調査を実施する。本研究はPD研究や日中の対外政策研究に留まらず、日米中が主導権を争う、今後のアジア太平洋地域秩序をめぐる研究にも貢献する。

部門研究4

研究テーマ映画祭のポリティックス:米国と日本のクィア・LGBTコミュニティ/アクティビズム
代表者菅野 優香(グローバル・スタディーズ研究科)
概要本研究は、米国および日本において、クィア・LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)映画祭が果たす社会的役割について分析し、理論化することを目的とする。とりわけ、地方都市におけるLGBTをテーマにした映画祭の増加に焦点を当て、映画というメディアが性的マイノリティの個人的・集合的アイデンティティに及ぼす影響を分析しながら、大都市とは異なる地方のクィア・コミュニティ生成に関する考察を行う。そして、メディアを媒介とした社会運動、すなわち、メディア・アクティビズムとしてのクィア・LGBT映画祭が作り出す固有の社会空間とコミュニティを、トランスナショナルな視座から理論化し、理論と実践、都会と地方を架橋するクィア・LGBT映画祭論を提示する。

部門研究5

研究テーマ米軍駐留と性暴力—平和安全保障におけるエンパワーメント
代表者秋林 こずえ(グローバル・スタディーズ研究科)
概要米軍駐留地域での性暴力の実証研究はこの10年余りの間でかなり進められた。その背景には、性暴力の可視化と性暴力を平和安全保障政策の課題とすることを求めてきた草の根のフェミニスト平和運動と国際社会におけるフェミニスト平和運動のつながりがある。
それを踏まえ、本研究の目的は2点ある。1点は、アジア地域に駐留してきた米軍による性暴力について、沖縄、韓国、フィリピンでの実証研究をさらに進めることである。2点目は近年、韓国やフィリピンで被害者/サバイバー自身が展開している、賠償請求裁判などを含めた政治活動を分析し、平和安全保障政策の中でも特に平和構築において、駐留軍による性暴力の被害者/サバイバーによるエンパワーメントの理論の精緻化を図ることである。